シマノ クレーン  SHIMANO CRANE


発売当初の「デュラエース」は、すべての基幹部品にその名称が付けられていたわけではなく、初代「デュラエース」のラインナップに含まれていたRDは、CRANEという名称のものだった。

ダブルテンションタイプのこのRDの名称の由来を私が知ったのはずっと後のことで、たまたま当時の変速機を集めたムック本を目にしていて、そのことに思い当たった。

それが確信に変わったのは、ある特殊な専門的職業に就かれていて、国際的に活躍していると思われる方の愛車の写真を、とある本であらためて確かめたときだった。ほとんど外国製部品、一部、ランドナー系のパーツとしては珍しいアメリカ部品まで使用されているのに、なぜか、駆動系の一部はクレーンを含むシマノで、その取り合わせが面白かったこともあるが、その方のプロフェッションがとてもユニークだった。


その後、シマノの企画関係の方の知遇を得て、お尋ねしたところ、やはり推察通りだったことを知った。シマノの歴史に詳しい方なら先刻ご承知の事柄なのだが、不勉強な私には実に意外なことでもあったので、それをモチーフに短編小説を一本書いた。これは「CRANE」というタイトルで、『丘の上の小さな街で 白鳥和也自転車小説集』の冒頭に収録されている。

画像のものは自分でもしばらく使った。感触ではキャパシティ30近くあるような感じだったけれど、正確なことはわからない。これをきれいに磨いてくれたのは友人のT氏で、小説の表紙に使う画像の撮影のときには大変に助かった
感謝している。

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