ジャンル／ エッセイ
本文ページ数／ 199ｐ
税込み価格／ 1575円
体裁／ 四六判（127×188㎜） 本文モノクロ ソフトカバー
出版社／ エイ出版社
発売時期／ 2009年6月
第１話 マッドガード服飾論
第２話 自転車の仮面（ペルソナ）
第３話 素足のクランク
第４話 円環萌え
第５話 指先のコンタクト
第６話 後姿への視線
第７話 ベスト・ハンドリング・ヴィークル
第８話 直付けのセンチメント
第９話 純粋三角について
第10話 名付けえぬ愛
第11話 熱き接点
第12話 自転車の大切な部分
第13話 銀色の翼
第14話 テレスコピックの妄想
第15話 ラフな入力
第16話 ネジへの執着
第17話 フラクタル的形状
第18話 線形の生き物
第19話 しろがねの源
第20話 テーピングしてください
第21話 サウンド・ブレイク
第22話 首筋への愛撫
第23話 歯車依存症
第24話 本物の愛と偽りの愛
※カタログ的な撮影ではありませんので、多くが対象に肉迫した部分アップの画像です。ぐふふ。
本所NH27・NH29・NH102
スービテのランプ、テールランプ、リフレクタ等
TAシクロツーリスト・ストロングライト49D・スギノプロダイなどの5ピンクランク各種
ルネエルス・クランクセットのレプリカ
TAシクロツーリストのCW
シマノジュラエースWレバー・カンパニョーログランスポーツ凸レバー
3ｔ・アルプスのステムとフィリップのランドナーバー
トーエイのツーリスモフレームのポンプペグ部分
カンパニョーロレコードFD・ゼウスクリテリウム69ＦＤ
サンプレックススーパーLJのＦＤおよびＲＤ・ユーレージュビリーのRD
シマノクレーンRD・サンツアーサイクロンRD
シマノジュラエースラージフランジハブ・カンパニョーロヌーボラージフランジハブ
ブルックスプロ・ブルックスB17チャンピオンナロー
各種フレームポンプ
リオター＃23プラットフォームおよび極東プロビック
シマノ600ボスフリー5段などなど
（このウェブページ上で発表しているもので、書籍には含まれておりません）
自分で言うのもなんですが、世の中に類のない本と思うです。
乗り物道楽というのは、たいがいどこかにエロティシズムを含んでおるものですが、
自転車とその部品というものは、ほとんどすべてが剥き出しの存在であるがために、
四輪車や単車ではふつう単なる機械的構成品として製作される部位のパーツであっても、
エロティックな曲線と曲面や美的なまでの仕上げ、私有の歓び応える作り込みの粋などは無論のこと、
時過ぎ去った時代への一種の感傷や、その性能的しょうのなさ故に逆に忘れられなくなってしまったアイテム等、
まさしく偏愛の対象となるべき性格を強力に帯びているのでございます。
当の本人も、原稿を書き進めるうち、そうだ、そうだったのか、
だからこのクランクに切ない思いを感じてやまないのか、という気付きが多々あったのでございます。
自転車に関することは結局のところ、人間に辿り着くからでありましょう。
写真も今回は特別に入れ込んで撮りましたぞ。
なにしろ1970年代を中心としたビンテージ期の部品が大半ですからな。
そういうのににじり寄って、最もそれらが美しく見えるライティングを探しながら、
何度も何度もシャッターを切るのでございます。
ご期待くだされ。