丘の上の小さな街で
白鳥和也自転車小説集

書籍の画像
スペック
ジャンル/ 小説  
本文ページ数/ 250p
税込み価格/ 819円
体裁/ 文庫(105×148o) モノクロ
出版社/ エイ出版社(エイ文庫167)
発売時期/ 2008年5月

目次
CRANE(クレーン)
雑木林の丘
丘の上の小さな街で
ウェザー

帯のコピー
(表)
自転車の旅の果てで、私は彼らに出会った。
待望の書き下ろし「自転車純文学」

(裏)
旧い変速機、クロモリのフレーム、見知らぬ街の自転車工房。
合衆国の友人、丘の上のシャンソン女、終列車で輪行してきた男。
自転車を友とする旅は、忘れがたい人々の無名の物語へと続く。
『自転車依存症』の著者が小説に綴る、サイクリストの哀歓。

カバー裏面のコピー
小説を書こうとして書けなかった時期に、
自転車の旅を再開して、その醍醐味に溺れた。
ある日、書き始めた原稿はいつのまにか、
自転車と関わる無名の人間たちの話に、繋がっていった。
今でも私は、彼らの本当の名前も顔も知らないのだけれど、
彼ら自身は、そんなことはいっこうに気にしていないようだ。
たぶん、四編の話を書いたのは、実際には彼らなのだろう。

著者のコメント

(このウェブページ上で発表しているもので、書籍には含まれておりません)

そもそもこの種の本が出したくて、自転車の本を書くという仕事に手を出してしまったのでした。
小説みたいなものを書き始めたのは20歳ぐらいのときだから、すでに四半世紀以上が経過しました。
そういうことが反映しているのかどうか、この小説集に出てくるのは、
特別脚光を浴びるような立ち位置の人々ではありません。が、私にとって彼らは、
同世代の多くの若者が、スポーツサイクルに乗り始めた1970年代という時代の、
あのどうしようもなく切ない空気感を共有している連中です。
プラグマティックな世界観の実践のために、知的かつ友好的にペダルを回すのではなく、
反骨と寂しさと諦念を抱えて、見知らぬ土地や道や人の中に入ってゆく。
それが彼らや私にとっての自転車の旅であるような気がします。

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